原状回復は貼り替えだけじゃない!部分補修で費用と工期を抑える考え方【管理会社向け】  

原状回復では部分補修という選択肢があるものの、フローリングや建具にキズがあると、今でも貼り替えを前提に判断される場面は少なくありません。 

特に学生向けアパートのように入退去が多い物件では、小さなキズが繰り返し発生し、その都度貼り替えを行うと、原状回復費が賃料やオーナーの考え方と合わなくなることもあります。 

一方で、キズを残したまま募集するわけにもいかず、判断に迷う管理会社も多いのが実情です。 

そこでこの記事では、原状回復を貼り替え一択で考えるのではなく「貼り替えが本当に必要か」「部分補修で募集に支障が出ないか」を見極めるために、どのような状態なら部分補修が使えるのかを詳しく解説します。 

貼り替えか部分補修か判断に迷う物件があれば、原状回復の進め方を整理するための一つの判断基準として役立ててください。 

目次

1. 原状回復で「部分補修」という選択肢が求められる背景 

原状回復というと貼り替えを前提に考えられがちですが、すべての物件で同じ判断が適しているとは限りません。ここでは、部分補修という選択肢が求められている背景について解説します。 

1-1. 学生向けアパートの原状回復では小キズの発生が避けられない 

学生向けアパートでは、入退去の頻度が高く、短期間の入居でも小キズが生じやすい傾向があります。家具の移動や日常動作による接触が多く、フローリングや建具には細かなダメージが残りやすいためです。 

特に多いのは、引越し時の家具移動による床の浅いへこみや、ドア・枠まわりの擦り傷です。いずれも機能に支障が出るケースは少なく、見た目の印象がやや落ちる程度にとどまります。 

こうしたキズのたびに貼り替えを行うと、原状回復費用が賃料や物件特性と合わなくなりがちです。学生向け物件では、新品同様を目指すのではなく、次の入居募集に支障が出ない状態に整えるという考え方が現実的と言えるでしょう。 

1-2. 原状回復が「貼り替え前提」の判断になりやすい 

原状回復では、フローリングや建具にキズがあると、貼り替えを前提に判断されやすい傾向があります。 
 

管理の現場では、「直すかどうか」をすぐ決められ、オーナーにも説明しやすい方法が選ばれがちです。貼り替えであれば仕上がりが一目で分かるため交換箇所を伝えやすく、後から指摘を受けにくくなります。 

また、退去後すぐに次の募集準備を進める必要がある場合、キズの状態を細かく確認する時間が取れないこともあります。その結果、本来は部分補修で対応できるキズであっても、貼り替えが選ばれてしまうケースは少なくありません。 

ただし、貼り替え前提の判断を一度立ち止まって見直すことで、費用を抑えた原状回復につながる可能性もあります。 

1-3. 原状回復費用が賃料やオーナー意向と見合わなくなる 

賃料帯が低めの物件では、原状回復費用が賃料やオーナーの意向と合わなくなることがあります。貼り替えを中心に進めると、工事費が賃料の数ヶ月分に達し、収支のバランスが取りにくくなるためです。 

実際に見積を提示すると、オーナーから「そこまでやらなくていい」と言われる場面も少なくありません。早く次の入居者を決めたいオーナーにとっては、多少の使用感よりも空室期間を短くすることが重視されます。 

ただし、手を入れずに募集するわけにもいかず、管理会社として判断に迷う場面が出てくるのも実情です。 

2. 原状回復を貼り替えに頼らず部分補修できる方法3選 

キズの状態や募集条件によっては、貼り替えを行わなくても部分補修で見た目や使用感を整えられるケースがあります。ここでは、貼り替えに頼らず部分補修で対応できる代表的な3つの方法を解説します。 

2-1. フローリングの小キズ 

フローリング表面の軽微な小キズは床の構造や使用に影響するものではなく、見た目を整えることで原状回復として十分な状態にできます。 

具体的には、次のようなキズが該当します。 

・家具の脚による擦れ跡 
・家具を引きずった際にできたキズ 
・生活動線上にできた浅いへこみ 
 

これらは床材全体の性能を損なうものではなく、部分的に色味や質感をなじませることで、目立たなく仕上げることが可能です。 

この程度のキズで全面貼り替えを行うと、費用や工期が過剰になり、賃料とのバランスが崩れやすくなります。 

2-2. 建具の欠けや擦れ 

建具まわりは日常生活の中で物が当たりやすく、部分的な欠けや擦れが起こりやすい箇所です。特に次のような部位は、ダメージが出やすい傾向があります。 

・室内ドア(扉の角・下端・取っ手まわり) 
・ドア枠(縦枠・上枠・下枠) 

・巾木(床際の見切り材) 

・クローゼット扉・収納扉(扉の角・レール付近) 
・引き戸の枠・レールまわり 
 

これらは一部が欠けただけでも目に入りやすく、見た目の印象が悪くなるため、交換を検討されがちです。 

ただし、建具全体の劣化や不具合があるとは限らず、ダメージが表面にとどまっているケースも少なくありません。 

欠けや擦れが部分的で、開閉などの機能に問題がない場合は、部分補修で見た目を十分に整えることが可能です。 

2-3. 短い工期が求められる原状回復 

退去から次の募集まで時間が限られている物件では、原状回復にかけられる工期の短さが重要になります。空室期間をできるだけ延ばさずに募集を再開したい物件では、時間がかかる工事は選びにくいのが実情です。 

例えば、フローリングや建具の貼り替え・交換工事は、段取りや養生、乾燥時間が必要となり、想定以上に日数がかかることがあります。その結果、募集開始が遅れ、機会損失につながるケースも少なくありません。 

一方、部分補修であれば作業範囲がキズのある箇所に限られるため、養生や工程が最小限で済み、1日以内で対応できるケースも多くなります。 

3. 原状回復で部分補修を選ぶ際に押さえたい3つのポイント 

部分補修を原状回復に取り入れる際は、キズの状態や募集条件を踏まえた判断が欠かせません。ここでは、管理会社として部分補修を選ぶかどうかを判断する際に、事前に押さえておきたいポイントを3つ解説します。 

3-1. 部分補修で修復できるキズや直せないキズを見極める 

部分補修が適しているのは、フローリングや建具の表面にとどまるダメージです。見た目の印象を整えることが目的であれば、下地や構造に影響が出ていない状態で十分対応できるケースがあります。 
 

一方、内部まで傷みが進んでいる場合は無理に補修を選ばず、状態に合った方法を検討することが大切です。 

判断の目安は、キズが「見た目の問題」なのか「使用や構造に影響する問題」なのかを切り分けることです。 

次の表は、その判断を整理したものです。 

観点 部分補修で対応しやすい 貼り替えを検討する 
キズの深さ 表面の線キズ・浅いへこみ 深いへこみ・割れ 
影響範囲 見た目のみ 下地・構造まで影響 
使用への影響 使用・開閉に問題なし 沈み・開閉不良あり 
仕上がり 募集に支障が出ない 補修では違和感が残る 

原状回復では、「補修で十分な状態」と「貼り替えや交換が適している状態」を事前に整理しておくことが重要です。 

この判断ができていれば、仕上がりに対する認識のズレや再対応のリスクを抑えやすくなり、管理判断もスムーズに進められます。 

3-2. 原状回復ガイドラインと部分補修の考え方を理解する 

原状回復を判断する際は、国土交通省が示す原状回復ガイドラインの考え方を理解しておくことが重要です。 

ガイドラインでは、原状回復は借主の故意や過失によって生じた損耗を対象とするものと整理されており、通常の使用によって生じる小さなキズまで、一律に貼り替えで対応する前提にはなっていません。 

日常生活の中で自然に付く擦れや細かなキズは、完全に防ぐことが難しいものです。そのため、軽微な損耗に対して過度な原状回復を行うと、費用の妥当性についてオーナーへの説明が難しくなる場面も出てきます。 

こうした場合には、見た目を整えることを目的とした部分補修が、現実的な対応として検討しやすくなります。 

原状回復は、すべてを新品同様に戻すことを求めるものではありません。ガイドラインの趣旨を踏まえたうえで「入居募集に支障が出ない状態として、どこまで整えるか」を整理しながら判断することが、管理会社に求められる実務対応と言えるでしょう。 

参照:国土交通省|「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について 

3-3. 次の入居募集に間に合うかを判断する 

原状回復では、仕上がりだけでなく工期と募集スケジュールの関係も重要です。空室期間が延びる工事は、オーナー負担が大きくなるため選びにくくなります。 

貼り替えや交換は工程が多く、想定以上に日数がかかることがあります。一方、部分補修は作業範囲が限られるため短期間で完了しやすく、募集開始を早めやすい方法です。 

管理会社としては、「どこまで直すか」だけでなく「いつ募集を再開できるか」を踏まえて判断することが、現実的な原状回復につながります。 

4. 原状回復における部分補修のことなら「八王子リペア工房」へ 

原状回復を検討する際は、いきなり貼り替えを選ぶのではなく、部分補修という選択肢をあらかじめ整理しておくことが有効です。 

八王子リペア工房では、八王子市内の管理物件を対象に、フローリングの浅いへこみや建具の擦れ、家具移動による欠けなど、日常使用で生じやすいダメージの部分補修に対応しています。 

施工では、色味や素材感のなじみ、手触りまで意識した仕上がりを重視しており、補修跡が目立ちにくい点も特徴です。希望がある場合は、ニオイの少ない水性補修剤「Catlaugh(キャラフ)」を木部補修の際に使用することも可能で、室内環境や近隣への配慮が必要な物件でも相談しやすくなっています。 

また、市内在住の代表が現地確認から施工まで一貫して対応するため、判断ややり取りがスムーズに進めやすい点も管理実務との相性が良いポイントです。 
 

費用と工期を抑えつつ、募集に支障が出ない状態を整える方法として、部分補修は十分に検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。 

対応内容や費用は物件条件によって異なるため、具体的な施工範囲や注意点については八王子リペア工房の公式サイトをご確認ください。 

八王子リペア工房 https://hachioji-rk.com 

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